声で魅せてよベイビー

声で魅せてよベイビー (ファミ通文庫)

声で魅せてよベイビー (ファミ通文庫)

稀に見る表紙買いというヤツです。
…というよりあらすじ買いか。
だって声優志望の女の子の話だなんて、滅多に無いストーリーですよ!?
RECぅ〜??そんな作品、邪道だ邪道!
あぁまさかライトノベルでこんな話が読めるなんて…!!と嬉々として買ったわけですよ。


ですが、読んでみたら普通にオタクの話でした…。
プログラムに長けたハッカー腐女子の。
出会いの場所が池袋のサンシャイン60ってwwww
…と序盤はそう思ってた。
思ってたんだけれども!!意外にも納得できる話の数々に深く没頭する王夜。
限られたキャラクターの中で、いろいろな立ち回りをしているのが良かった。
覚えなくちゃいけないワードは少ない方が読みやすいよね。
主人公には全く感情移入できなかったけどな!
なんだよあの簡潔な会話しかできないヤツは!!相良宗介かよ!しかも
肯定を「Y」、否定を「N」ってどんな口ベタだよ…!!
といいながらも黙々と続きを読んでいく人。
なんだ楽しんでんじゃん、俺…。


しかして主人公に共感する唯一の部分がー。
主人公声フェチじゃないか…。
声に惚れるってーのは大いにありうるね。うん、すんげーありうる。
むしろ声の汚い女の人が可哀想に見えるくらい、
「声」っつーのは魅力の一部ですよ!←王夜力説
だからタバコなんて吸っちゃダメだよ!と
バイトで綺麗なイベントコンパニオンさんを見るたび王夜は思うのでした。
(これだけは言いたかった。)


いやー最後はいいロマンスでしたよ。
そして場面は一番の見せ所の感動的なクライマックス。

「でも私は、オリコンよりhm3のほうが興味あるの!」

いやいやいやいやwww!何言ってるんですかキミはwww!!
思わず噴いてしまったじゃないか、電車の中で。
なんつー不意打ちを喰らう名ゼリフ。
作者さんは新人さんということで、前の作品が無いのが残念だ!
次の小説が出たらチェックさせてもらいましょう。
もし続きの話ならまた喜んで読ませてもらいましょう。


ライトノベル新人の小説といえば、
小学生の時榊一郎氏(代表作はポリフォニカすてプリね)の「ドラゴンズウィル」を読んで以来でしたが
あれは幼いながらも意味不明だった記憶が…。
それに比べれば自分にとても合った、当たり作でございました。