True World〜真実のセカイ〜

間違っていた。自分は間違っていた。
王夜は最初
「実質1000円でサーカスのゲームが出来るなんて儲けものだぜw」
なんてくらいにしか考えていなかった。
そして自分は、
こんなゲーム作ってるくらいなら
全年齢版の「D.C.II〜ダ・カーポII〜」を作れ!

と言いきるつもりだった。つもりだったのだが……。
やられた。
王夜は完全に周りに流されやすい佐藤氏の如く、その作品性にのめりこんでしまったのである。


このゲーム(所謂最近の典型的なノベルゲームであって、ゲームとは正確には呼べないシロモノ。)は
一言で言うならば「斬新」なのだ。
言うなれば「ひぐらしのなく頃に」のように、全く新しいことに挑戦しているゲームなのだ。


一見自分はギャルゲーの主人公であるかのように物語は始まり、
ありがちな強引さでストーリーが進行する。
しかし……終盤になって
いつの間にか視点がこの物語を書いている第三者(作者)の視点になっているのだ!
しかもこのシナリオを書いているのは「NHKにようこそ!」の「佐藤達広」という設定だ。
だけど、本当にこれを書いているのは本当の作者なわけで、
けれど、ギャルゲーの主人公でもあるわけで……………
あれ、じゃあ『自分』はいったいダレなんだ?
あれ?アレ?あれアレあれアレアれあれあれあレ……………

あああああああアアアアァッッ!!!
と頭の混乱具合がいかにも未知なる体験をしている感覚でまさに「斬新」なのだ。
そしてその真価は、最後の最後三人目のシナリオ(いわゆるトゥルールート)で発揮され、
仕舞いには「良いゲームをやった」に留まらず、
「良い読み物を読んだ」という文学性を感じてしまったという
次第である。


是非とも本編の作品名しかしらない王夜のような人や、
アニメを見ている人にも勧めたい一作である。これはやる価値がある。
さて、とは言うものの結構普通に見てグリグラさんの話が面白かった(笑)
「革靴を煮込んで食べるネタ」のシュールさはいかにもCircusらしさが出てると思ったりしたww
キャラクターはエリスの方が良いと思ったのだが…w